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子どもの困った行動に悩んだら?「現状把握表」で行動を見よう【Step3】

ペアレント・プログラム

ペアプロ【Step3】

「うちの子、なんで毎回こうなの…」
「叱ってばかりで、私も疲れちゃった…」

そんなふうに、子どもの困った行動に振り回されて、ついイライラしてしまうこと、ありますよね。

そんなときこそ、一度立ち止まって「今の自分」と「子ども」を見つめなおすチャンスです。
この記事では、ペアレント・プログラムで使われる「現状把握表」を紹介します。

紙とペンがあれば、すぐに始められる“気づき”のワーク。

■ 「現状把握表」ってなに?

現状把握表は、子どもの「行動」を具体的に書き出すワークです。

書くのは3つの視点:

  • できていること(=いいところ)
  • 努力していること(=がんばってるところ)
  • 困っていること(=ちょっとしんどいところ)

ここで大事なのは、評価するのではなく、「事実としての行動」を書くこと。
「叱られるようなこと=ダメ」ではなく、「行動」として冷静に見てみることがポイントです。
(行動としてみるは次回詳しくお伝えします。)

■ どうして「いいところ」や「努力」も書くの?

困っているところを直したいのだから、困っていること、出来ていないことだけ見ればいいのでは?と感じる方もいるかもしれません。
でも、「できてること」に目を向けることって大切なんです。

たとえば、

  • ごはんを全部は食べない → でも、イスには座れている
  • すぐ怒る → でも、言葉で「イヤ」と言えている

いいとこなんてない!と思っていた自分の子どもにたいして、あれ?実はいろいろできてる・・・?と感じませんか?

実は子供はいつも頑張っている。そんなふうに子どもを見ることができると、イライラも減ってきます。

■なぜ子どもの「行動」を見るの?

子どもの行動に「意味不明なこと」「突然の気まぐれ」のように感じることはありませんか? 

じつはその背景には「時間帯」「場所」「関わっている人」「その時の活動」など、様々なことが影響しているのです。

何が影響しているかを探るために、まずは「行動」を見ることで糸口が見つかるのです。

■ 「行動で書く」ってどういうこと?

現状把握表では、「○○な子」ではなく、「○○している」という“動詞”で書くのがルールです。

たとえば…
×「優しい」 → ○「弟におもちゃを渡している」
×「わがまま」 → ○「嫌なことがあると泣いて伝えている」

さらに、「~しない」も、「~する」に言い換えます。
×「おもちゃを片付けない」 → ○「おもちゃを棚の前まで持ってきて止まっている」

■ まとめ

子どもを「わかってあげたいのに、わからない」――そんな悩みは、どの親にもあります。

でも、行動を「具体的に見て」書き出すことで、これまで見えていなかった子どもの努力や成長が見つかることがあります。現状把握表は、あなた自身のための「気づきのノート」です。
少し立ち止まって、いっしょに“今”を見ていきましょう。

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